1: :2018/04/26(木) 21:37:55.03 ID:
 2017年に北京で開催された第19回共産党大会にて、習近平総書記は党規約まで改正し、「習近平の新時代の中国の特色ある社会主義思想」なる文言を書き加えた。
 
 すなわち、習近平皇帝の誕生である。これから十年、あるいは十五年以上権力の座にいるつもりらしい。実現すれば、ロシアのウラジミール・プーチン大統領といい勝負の長期政権となる。

 そんな習近平がかねてから公言している野望がある。「サッカー大国」の建設である。

 本当にそんなことが可能なのだろうか。中国サッカーの現状(鹿島vs上海申花)を視察しにきた筆者は前回(参照:「中国は、本当にサッカー強国になれるのか? 中国・新皇帝の野望<1>」)、ダフ屋を通じてようやくスタジアムに入ることができた。

 しかし、その際にダフ屋が言っていた「sit」は大ウソだった。

 定価より高いのはわかっている。別に今さら怒るつもりもないのだが、取材する身として一応「相場」は知っておきたい。そう思いチケットを隅々までねめまわしたが、「非売品」という文字があり、定価がいくらかは最後までわからなかった。

 指定席の番号をたどると、バックスタンド側でゴール近くのサイドライン後ろにあるホーム側の応援席である。一応、座席はある。ただ、一つ問題があった。

 Jリーグなら、大体どこのスタジアムでもゴール裏はみな立っていて、チャントの大合唱をしていたりする。そしてメインスタンドとバックスタンドにおいては観客は得点の瞬間をのぞきだいたい座り、大人しく上品に観戦しているものだろう。

 しかし、上海は違う。メインスタンドも、バックスタンドも、観客は全員立ち上がり、殺気立った目で試合の展開を追い、ゴール裏に負けじと大歓声を張り上げている。

 なおかつ、筆者が入場した時点で上海は2-0で鹿島を圧倒していた。観客の勢いは増すばかりで、とてもではないが座って試合を見られる雰囲気ではない。

 筆者はスタジアム全体を見回してみた。事前情報収集で収容人数は約三万人と聞いていたが、目測で六割から七割の席が埋まっている。これならまだ十分人を入れられるのになぜ「満員御礼」で「当日券発売終了」なのかよくわからないが、それでも日本でACLの試合を開催するときの観客動員を考えると十分に上出来といえよう。すでに中国人サッカーファンの熱狂ぶりが本物であることはもう明らかだ。

 スタジアムそのもののつくりはどうか。上海の中心街にあり、しかも地下鉄駅が直結していてアクセスは申し分ない。ピッチ周りに陸上トラックはない。つまりサッカー専用スタジアムである。

 観客席はすべて屋根に覆われ、サポーターが雨に濡れる心配はない。雨が降り注ぐのはピッチ上で濡れるのは監督と選手だけだ。もちろん日本にもサッカー専用スタジアムはいくつもあるが、東京や大阪のど真中にはない。

 おそらく東京から一番近い大規模サッカー専用スタジアムは浦和レッズの埼玉スタジアムということになろうが、このレベルのスタジアムが東京ドームがある水道橋に鎮座しているといえば何となくイメージがわくのではないか。

 しかも、上海上港の本拠地スタジアム「上海体育場」が同じく中心地にある。

 こちらは八万人を収容できるという。水道橋に加えて恵比寿にも大型スタジアムがあるようなものだ。大宮や柏にも確かにサッカー専用スタジアムはあるが、東京の中心からも最寄りの駅からも遠すぎる。ハコの大きさの問題もある。こういうスタジアムが大都市のど真ん中にあり、機能し続けていれば、サッカーが強くなっていくのは当然だ。
2: :2018/04/26(木) 21:38:10.13 ID:
試合のほうは前半のうちに上海申花がPKで先制、その後コーナーキックからヘディングを合わせて2-0と圧倒して前半終了を迎えた。サポーターたちは意気軒高そのものだ。

 このように、ソフトもハードも大いに充実しており、なかなかACLで日本に勝たせてくれない中国サッカーだが、後半に入り少し問題点も見えてきた。試合運営の点である。

 選手がイエローカードをもらう。ほぼすべての試合で発生する事態である。そんなとき、日本のスタジアムなら背番号XX番の○○選手がイエローをもらった、ということが表示される。だがこのスタジアムにはそれがないため、誰がイエローをもらったかわからない。

 選手交代もそうだ。日本の試合ならIN#17 FWXXXX、OUT#8 MF XXXXとか、交代する選手の名前と背番号が必ず表示される。場合によっては顔写真もついてくる。これがない。だから誰がピッチに投入されたのか、どのような目的の交代なのかがわからない。

 さらに言うと、ゴール裏にある国旗掲揚ポールが三本あるのだが、掲げられているのは中華人民共和国の国旗・五星紅旗だけだ。こういう場合上海申花および鹿島アントラーズのクラブ旗、場合によっては日の丸くらいも並べて掲揚するものではないのか。

 この事実は、代表戦ではないクラブレベルでも、サッカーが中国においてまぎれもなく国威発揚・ナショナリズム喚起のツールであることをまざまざと浮き彫りにしている。

 試合は後半に鹿島が粘りを見せ、2点をもぎとった。1点入るたびに申花側の意気は目に見えて下がり、同点になってからはまるでお通夜のような落ち込みようだった。

 そして後半45分すぎてアディショナルタイムに入ったころ、申花は二度のコーナーキックを獲得した。サポーターたちは息を吹き返し、再び生気が蘇ってきた。

 ただ、中国のサポーターには残念なお知らせを伝えなければならない。コーナーキックは、そもそもチャンスではない。もっとも、同じ誤解をしている人はイングランドにも日本にも多いので、決して中国人を揶揄するつもりでこんなことを書いているわけではない。

「コーナーキックがこれほどまでの拍手喝采を浴びる国は他にあるだろうか?」あるとき、モウリーニョは強い口調で言った。「どこにもない。コーナーがこれほど評価されているのはイングランドだけだ。」(辰巳出版・サッカーデータ革命 pp.37)

 同書にはコーナーキックから得点が生まれる確率が数値化されている。

「コーナーから生じるシュートと、そこから生まれる得点の可能性を数値化すると、平均して、コーナーから入る可能性は2.2%しかない。もっと単純に言えば、プレミアリーグのチームが、コーナーから得点するのは、平均して10試合に一度しかない。」(同掲書pp.40)

 このデータを知ってか知らずか、上海申花はGKまで鹿島側のペナルティエリアに入り込み、一発ヘディングをかまそうとしていた。

 結局試合は2-2の引き分けで終わり、鹿島が1次リーグ突破を決めた。実質上海申花の負けである。完全アウェーの中で勝ち抜けた鹿島の勝負強さが光る試合だった。

 ただ、上海申花は間違いなく本気でACLの勝ち抜けを狙っていた。そしてサポーターの熱意も本物だった。スタジアムの設備も本物だった。サッカー大国への野望は、決して習近平の独りよがりではないことがわかった一日だった。

https://hbol.jp/164435/2
9: :2018/04/26(木) 21:57:01.03 ID:
>>1
習近平がゴルフ嫌いのサッカー好きだからな


28: :2018/04/27(金) 02:49:37.31 ID:
>>1
たしかに現時点では「中国サッカー強国化」してるな

サンフレッチェ広島(J1・1位)
ファジアーノ岡山(J2・2位)
レノファ山口(J2・3位)
ガイナーレ鳥取(J3・1位)
7: :2018/04/26(木) 21:54:47.73 ID:
何より、中共トップ「習近平」が無類のサッカー好きだからね。
8: :2018/04/26(木) 21:55:42.64 ID:
>【タカ大丸】
>ジャーナリスト、TVリポーター、英語同時通訳・スペイン語通訳者。
>ニューヨーク州立大学ポツダム校とテル・アヴィヴ大学で政治学を専攻。
>’10年10月のチリ鉱山落盤事故作業員救出の際にはスペイン語通訳として民放各局から依頼が殺到。
>2015年3月発売の『ジョコビッチの生まれ変わる食事』(三五館)は12万部を突破。
>最新の訳書に「ナダル・ノート すべては訓練次第」(東邦出版)。
>雑誌「月刊VOICE」「プレジデント」などで執筆するほか、テレビ朝日「たけしのTVタックル」「たけしの超常現象Xファイル」TBS「水曜日のダウンタウン」などテレビ出演も多数

本職はテニスジャーナリストか
10: :2018/04/26(木) 21:57:47.01 ID:
記事に出てくるのは上海申花だが、もう一つの強豪チーム、上海上港も上海の中心部・浦東に専用スタジアムを作る計画がある




12: :2018/04/26(木) 21:58:56.68 ID:
中国内最強チームは、新疆ウイグル自治区選抜だと聞いた事があるぞ
ソースは6年前くらいの大紀元だったかな
14: :2018/04/26(木) 22:01:06.21 ID:
フィジカルはあると思うけどスピードとキック力なさすぎ
16: :2018/04/26(木) 22:19:32.25 ID:
ビッグマネーと絡まる中共の権力抗争
20: :2018/04/26(木) 23:48:10.35 ID:
ただ中国はサラリーが高いからな
別に国際的に強くならなくても儲かるから努力しない

日本の野球と同じでガラパゴスでOK
25: :2018/04/27(金) 02:30:03.82 ID:
あっそ
26: :2018/04/27(金) 02:40:10.57 ID:
ACLだけ見て語るの浅いな、国内リーグも見て欲しいな
中国はACLの方が盛り上がるって聞いたけど
27: :2018/04/27(金) 02:49:22.43 ID:
今の強力外国人だらけにしてるのもJリーグ創成期を模倣した感じで
成否がハッキリするのは10年~15年くらいだが
中国が日本を模倣したり反面教師にする事柄はほとんど成功してるから侮れないよ
31: :2018/04/27(金) 03:34:41.93 ID:
>>27
育成がどうなるか、五輪とかU20で全然結果出ない間は
脅威じゃない
29: :2018/04/27(金) 03:00:34.61 ID:
中国リーグよりもJリーグのほうが弱いもんね
30: :2018/04/27(金) 03:21:40.84 ID:
中国のクラブチームはある程度強化できてきたな
あとは外国人を積極的に帰化させれば、中国代表もW杯出れる程度に強化できる
32: :2018/04/27(金) 03:39:11.61 ID:
まず、期待感のある子供を集団でブラジルに送ります
33: :2018/04/27(金) 03:43:29.48 ID:
新国立競技場って、オリンピック終わったらサッカー専用スタジアムに
なるんじゃないの
34: :2018/04/27(金) 03:59:54.18 ID:
Jも昔や今の中国みたいにスター選手呼んでファンを取り込まないとね
MLSなんかもそれで人気上昇中だし
Jのパスミス、トラップミス連発の試合を見るのは苦痛だわ
せめてビッグネーム呼んでくれ
35: :2018/04/27(金) 03:59:54.44 ID:
代表は香港より弱いじゃん。
37: :2018/04/27(金) 04:07:37.88 ID:
今年のacl
jは4チーム出たのにも関わらず1回も中国に勝ててない
39: :2018/04/27(金) 04:19:28.30 ID:
中国は地方クラブが弱い
単純に都会のクラブより金がないからだろうが地方からの下克上がタブーの中国ならではの事情もありそうだな
北京とか上海の都会のクラブが次々と一部リーグに上がってるから将来一部は都会のクラブだけになるんじゃね(日本でいえば東京横浜名古屋大阪のクラブばっかり)
40: :2018/04/27(金) 04:45:58.93 ID:
ふーん、まあ精々頑張ってねと。

>>39
自由競争になれば地方クラブが弱いのは万国共通では?
地域経済が弱いんだから、当然クラブ経済も厳しくなるわけで。
43: :2018/04/27(金) 05:47:59.90 ID:
弱くても人気なら大したもんだろ。強くなるのはいつかなれる
44: :2018/04/27(金) 08:36:06.72 ID:
中国は国内リーグはお客さんたくさん入ってるけどスタジアムはほとんどが
45: :2018/04/27(金) 08:36:48.97 ID:
陸上スタジアムなんだよね。あれはしょうじき
46: :2018/04/27(金) 08:37:21.87 ID:
ファンが可哀想だわ。
47: :2018/04/27(金) 08:38:12.75 ID:
共産主義の内部は実力主義ではなく、
ただの権力争いだからな。
レギュラーになるのも、カネで処理できる。
中共代表の全員がホンダと考えれば、
なぜ弱いのかが理解できるだろう。
49: :2018/04/27(金) 09:02:25.43 ID:
一次リーグ突破までは成長した
だが実力は二次リーグどまり、監督の力でなんとか突破してる
最終予選は無理
これが中国の現状