1:2016/03/16(水) 20:02:05.15 ID:
 清水エスパルスのホーム、IAIスタジアム日本平はどっぷりと宵闇に包まれていた。
J1リーグが開幕した2月27日の夜──時刻はまもなく22時だ。明日の清水エスパルスの開幕戦キックオフまで、
まだ15時間もある。にもかかわらず、星明かりの下には清水サポーターの長い行列ができていた。
その数、500人はいただろうか(あるいはもっと多かったかもしれない)。
温暖な気候で知られる静岡だが、この時期の夜はまだまだ冷える。
張り詰めた空気の中、それでも清水サポーターは縮こまるどころか、むしろ内に秘めた高揚感を抑えきれずにいる様子。
何やら初詣のような光景がそこにはあった。

 なぜ私は、開幕前夜のIAIスタジアムにいるのか。そして、なぜこれだけ多くの清水サポが、
こんな時間に集まっているのか。それを説明するためには、時計の針を3時間ほど巻き戻す必要がある。
その日の19時ごろ、私は富士市にある『一心』という中華風居酒屋で食事をしていた。
ここは清水のサポーターが集まることで知られており、今回の取材の前に彼らの言葉に耳を傾けておこうと考えていた。
ところが、実際に店にやって来たのは、清水のサポーターが2人、明日の対戦相手である愛媛FCの
サポーターとなぜか松本山雅のサポーターが1人ずつ、そして非サッカーファンが2人という顔ぶれ。ちょっとあてが外れてしまった。

ちょうど店内のテレビ画面は、横浜F・マリノスとベガルタ仙台によるJ1開幕戦を映し出していた。
清水サポは平岡康裕が期限付き移籍している仙台を、そして愛媛サポは愛して止まない
齋藤学(2011年に愛媛でプレー)がプレーしている横浜FMを、それぞれ応援している。
「なるほど、J2のサポはそういうふうにJ1を楽しんでいるのか」と妙に納得する。
試合はアウェーの仙台が1?0で勝利。すると、それまで平岡をわが子のように応援していた清水サポの女性が、
「これから抽選会に行く!」と立ち上がった。
「抽選会」というのは、今季ホームゲームの入場順番を決めるためのものだという。
ちょっと面白そうなので、私も彼女の車に同乗させてもらうことになった次第である。

 やがて抽選会が始まり、一桁の番号を引き当てるたびに歓声が挙がる。「入場順番を決めるといっても、
毎回シート貼りをする必要はあるんですけれどね。それでも年に一度のイベントですから、サポは気合が入っていますよ」
と語る清水の女性サポーター。
同世代くらいかと思っていたら、すでに孫がいるそうで、息子は平岡と一緒のチームでプレーしていたという。
「サッカーの街」清水では、こんな話がいたるところで転がっている。
何だか、すごいところに来たな──それが、清水取材1日目の率直な感想であった。

試合当日の28日は快晴。スタンドのオレンジ色が、いつも以上に眩しく感じられる。
清水のホームゲームを訪れるのは、実に19年ぶり。ただ単にご縁がなかっただけの話だが、
名門・清水がJ2に降格しなければ、さらにご無沙汰していたかもしれない。
それだけに清水のゴール裏から聞こえるチャントが、ほとんど変わっていなかったのは個人的にはうれしかった。
もっともサポーターの心情が、J2降格によってすっかり様変わりしていたのは見逃せない。
Jリーグ開幕当時から応援している、ある古参サポーターは「実は、この日を迎えるのが不安だったんです」と打ち明ける。

「本当に1年でJ1に戻れるのかと考えると、不安で不安で仕方がなかった。これまでは『J1にいること』が
ずっと当たり前で、その感覚が身体に染み付いていましたからね。
ただ、われわれの応援も含めて、いろんなことを見つめ直す良い機会じゃないかなと考えるようになりました。
かつて清水は『サッカー王国』と呼ばれたけれど、残念ながら今はそうではない。(降格という)現実を突きつけられても、
いまだに過去の幻想を引きずっている人はいますけれどね」
 
3:2016/03/16(水) 20:04:28.19 ID:
14年のシーズン途中で、アフシン・ゴトビからチームを引き継いだのは、大榎克己。誰もが認める清水のレジェンドは、
同シーズンを残留ラインぎりぎりの15位で終えたものの、2年目の昨シーズンはファーストステージを
3勝4分け10敗の18位で終え、セカンドステージ第5節で辞任した。これを受けて、ヘッドコーチの田坂和昭が
後任監督となったものの、チームを立て直すには至らず、清水はクラブ設立以来初のJ2降格となってしまった。
降格の責が田坂よりも大榎にあったことは明らかだが、当人を表立って批判する意見はほとんど聞かれない。
別の古参サポーターは、「あまり大きな声では言えないんですけれど」と前置きした上で、
大榎体制の問題点をこのように語ってくれた。

清水サポーターの話を拾い続けてみて、あらためて気付かされたことがある。
それは、彼らが「サッカー王国」としてのプライドと理想を常に抱きつつも、自分たちの置かれた状況というものを
実に冷めた目で見ていたことだ。当地の気風は、よくブラジルにたとえられることが多いが
(歴代監督にブラジル人が多かったことが影響しているのかもしれない)、むしろイングランドの方がより近いように私には感じられる。

 野球文化が支配的だったわが国において、どの地域よりも早くサッカーの指導者育成を徹底し
(今から半世紀以上も前の話だ)、結果として多くの優秀なプレーヤーを輩出し、当時としては珍しかった
サッカー専用スタジアムをJリーグ開幕以前に建設し(1991年)、Jリーグ創設の際には「親企業を持たない唯一のクラブ」のホームタウンとなった清水。
「日本サッカー発祥の地」は横浜、もしくは神戸とされているが、最初にサッカー文化というものをわが国の土壌に根付かせ、
幾多の名選手を送り出してきたという意味において、清水は日本最古の「サッカーの街」であった。
しかし今では、先駆者としての優位性が明らかに揺らいでいることを、多くの地元サポーターが自覚している。
まさに、今世紀に入ってからのイングランドのファン気質と、一脈通じるものがある。

 さて、試合である。クラブ史上初となるJ2の戦いは、予想以上の苦戦となった。対戦相手の愛媛は、昨シーズンの
J1昇格プレーオフに参戦した自信、そしてJ2の先輩としての経験を前面に押し出したサッカーを展開。
5バックで守備を固め、球際勝負とカウンター狙いという戦術に徹していた。これに対して清水は、
序盤はキャプテンの大前元紀が積極的なドリブルで仕掛ける動きを見せたが、相手の裏を突くパスがなかなか決まらず、
パスの受け手もミスが目立った。90分間で放ったシュートはわずかに6本(愛媛は3本)。そのほとんどは枠外であった。
結果はスコアレスドロー。昨年5月30日(対川崎フロンターレ、5?2)以来となるホームでの勝利は、今回もお預けとなった。

 今季から清水を率いる小林伸二監督は、試合後の会見で「去年はサポーターも選手も苦しい思いをしていて、
今日も厳しい試合になるということで緊張していたと思う」と語り、選手に力みがあったことを認めた。
その上で「(点は)取れなかったけれど、最低限の守備はできた」と一定の評価を示している。
チーム立て直しの最重要ポイントとして、小林が挙げているのが「失点を減らすこと」。昨シーズンの失点は、J1最多の65。
1試合平均で2失点している計算だ。この日の攻撃に積極性が見られなかったのは、
昨シーズンの失点のイメージが選手たちに心理的なブレーキをかけていたのかもしれない。
無失点で引き分けたのは、むしろ悪い結果ではなかったと言えるのではないか。

「今日の清水は、きれいに点を取ろうとし過ぎていたんじゃないですかね。もっと泥臭くてもいいのに。
むしろ愛媛の方がガッツリ来ていたし、展開も速かった。清水が思うようなサッカーができなかったのは、
そこに原因があるんじゃないかと思っています。いずれにしても、J2は思っていたほど甘くはない。
バケツで水をかけられたような思いです」

 
4:2016/03/16(水) 20:04:38.51 ID:
はっきりとした口調で、しかも容赦ない。それでいて、慈母のような深い愛情が感じられる。
綾部美知枝は、かつては日本サッカー協会の特任理事を務め、現在はエスパルス後援会常任理事と
静岡県サッカー協会評議員という肩書きを持っている。小学校教員だった彼女は、堀田哲爾(故人)とともに、
清水の地にサッカーの種をまいたひとりであった。女性サッカー指導者の草分け的な存在でもあり、
オール清水(清水FCの前身)では風間八宏や大木武を指導。清水FCでは大榎、長谷川健太、
堀池巧を擁して第1回全日本少年サッカー大会を制している。当人は笑って否定するだろうが、
まさに「清水サッカーのゴッドマザー」と呼ぶべき存在だ。

 そんな彼女も、最近の清水の低迷ぶりには心を痛めている。とりわけ昨シーズンは、教え子の苦境に自らも
「十二指腸潰瘍になった(笑)」というほど苦しんだという。それでも大榎の妻には
「苦しい時期は、家ではできるだけサッカーの話をしない方がいい」とアドバイスし、
大榎自身には「自分を信じて、信念を曲げないように。ピッチで戦うのは選手。あなたのやるべきことをやればいいのよ」と励ました。
そして辞任が決まったとの知らせを当人から受けたときには、多くを語ることなく「お疲れ様でした」と労をねぎらったという。

 さて、今回の取材のメーンテーマは「サッカー王国清水の復活に必要なもの」である。
もはやレジェンドの神通力で何とかなる状況ではない。そこで注目したいのが「外様の存在」。
清水は昨年、横浜FMの社長や湘南ベルマーレの専務取締役を歴任した、左伴繁雄を新社長に迎えている。
そして今年、「昇格請負人」の異名を持つ小林を新監督に招へい。清水や静岡に縁もゆかりもない人間が、
それぞれ社長と監督を務める体制というのは、クラブ史上初めてのことである(左伴は東京、小林は長崎の出身)。
長年、クラブを見守り続けてきた綾部は、この決断をどう見ているのか。彼女の答えは、意外と前向きなものであった。

「私は外様の力が必要だと思いますよ。私たちが見えていなかったこと、清水の良さやマイナスの部分も、
外から来た人にはよく分かると思うんです。もちろん、風当たりが強いときもあるかもしれない。
それでも港町・清水の人間は懐が深いから、外様であっても受け入れることはできますよ。
私も左伴さんに初めてお会いしたときには『とても清水のことを研究されている』と感じました。
左伴社長には、広く大局を見ながら、サッカーの街・清水を背負って立っていただきたいですね」

 最後に、綾部に「貴方にとって清水エスパルスとは?」と尋ねてみた。清水のゴッドマザーは少し考えてから、
りんとした声で「宝です」と答えてくれた。

http://sports.yahoo.co.jp/column/detail/201603110006-spnavi?p=2
 
7:2016/03/16(水) 20:06:47.51 ID:
静岡の2チームともJ2だった可能性もあったんだな
 
13:2016/03/16(水) 20:11:25.80 ID:
そんな静岡も高校サッカーでは序盤で敗退が当たり前
クラブはJ2落ち
サッカー後進国まっしぐら
35:2016/03/16(水) 21:22:50.08 ID:
>>13
高校の戦力分散がハンパない
全国狙えるところが片手じゃ足りない
1、2強の県とは状況が違うわ
 
14:2016/03/16(水) 20:11:26.92 ID:
清水はイワシのはんぺんマジで旨いよ。
清水駅北口を出たら左手に見えるお店で売ってる。
猫も喜ぶし。
 
17:2016/03/16(水) 20:21:39.00 ID:
しれっと混ざる松本山雅サポーターに草
 
18:2016/03/16(水) 20:23:26.54 ID:
宇都宮さんの旅日記は
もっと僻地のほうが面白いと思う
 
19:2016/03/16(水) 20:24:18.19 ID:
清水は1、2年で必ずJ1に復帰するよ
 
20:2016/03/16(水) 20:25:28.06 ID:
>>19
根拠は?
27:2016/03/16(水) 20:40:25.00 ID:
>>20
J2に落ちたチームのサポは、必ず一年で戻るって言うんですよ…
 
26:2016/03/16(水) 20:39:00.51 ID:
磐田が上がって清水が落ちた
 
28:2016/03/16(水) 20:41:05.16 ID:
試合前日の飲み屋にしみサポとみかんサポがいるのはわかる
山雅サポお前は一体何なんだ次の日お前らは熊本で試合だったろうが
 
29:2016/03/16(水) 20:41:55.93 ID:
先輩千葉の苦悩




 
32:2016/03/16(水) 20:48:08.29 ID:
長すぎてオタしか読まねえよw
 
33:2016/03/16(水) 20:49:35.77 ID:
エスパルスは毎試合対戦相手には関係者がいて大変だろうなw
愛媛には木山監督、内田、息吹?、小林監督
熊本 清水ユース?
松本 反町、犬飼、?
 
36:2016/03/16(水) 21:26:03.72 ID:
一昨年だってあの甲府に最終戦で手を抜いてもらって同点で終わっていなければ清水が降格して大宮が残留していたんだからな
2年連続降格争いしている時点で清水は終わっているんだよ
 
37:2016/03/16(水) 21:27:58.67 ID:
ことあるごとにバス囲んだり監督批判したりてたから落ちて当然
 
38:2016/03/16(水) 21:52:26.25 ID:
藤枝にも国内サッカー発祥地のボールモニュメントあるよな