★卒業の太見が先制弾!! すみだがホーム最終戦を白星で飾る!!《すみだvs北海道》

▽17日にSuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017第33節のすみだvs北海道が墨田区総合体育館で行われ、2-0ですみだが勝利した。

▽ついにレギュラーシーズンの最終節を迎え、プレーオフ出場を決めている4位のすみだ(勝ち点61)が1つ順位を上げるチャンスを残している9位の北海道(勝ち点34)を迎えた。

▽卒業を発表した太見にとってはリーグ戦でのホーム最終戦。しかし最初のチャンスは北海道が作り出し、酒井、室田が立て続けに狙うも決めきれない。すると3分、すみだは稲葉が放ったミドルシュートをボックス内でコースを変えた太見がネットを揺らす。主役のゴールですみだが先制に成功した。

▽追いかける北海道は5分に神、水上と繋いで鈴木が狙うもゴールマウス前まで戻った太見が渾身のブロックを見せる。なおも攻め立てる北海道は8分にカウンターから酒井がシュートまで持ち込むが、GK清家が好セーブを見せる。9分にはこぼれ球を拾った堀米がミドルレンジから狙うが、ここはクロスバーに嫌われた。

▽すみだも11分に太見のヒールパスから田村が狙ったが、こちらも決めきれず。その後も両チームともに攻守の切り替えが早いアグレッシブなフットサルを見せる。すると13分に太見が奪ってすみだがカウンターを仕掛ける。最後は田村が決め切り、すみだが2点差として前半を終えた。

▽後半立ち上がりは追いかける北海道が押し込んで試合を進めていく。しかし28分にはGKのクリアランスからボールを受けた水上の落としを堀米が狙うが、またも決めきれず。すると29分にアクシデント。宮原が裏に抜け出した田村を倒してしまうと、レフェリーは決定機阻止としてレッドカードを提示した。

▽数的優位となったすみだは追加点を目指して北海道を押し込む。しかし30分には太見が左サイドから狙ったシュートが右ポストを叩くなど、すみだも決めきれない。結局北海道が2分間を凌ぎ切り、試合は再び数的同数となった。

▽すると今度はすみだがピンチを迎える。33分に5ファウルとなると、37分には酒井を挟み込んで倒してしまい、北海道に第2PKを献上する。北海道にとっては点差を詰めるチャンスだったが、酒井のシュートをGK清家が止めた。

▽ピンチを凌いだすみだは、終盤の北海道の猛攻も跳ね返して試合は終了。ホーム最終戦、太見のホームゲーム最終戦を白星で飾った。

 

★小野寺監督「納得いく負けはないが、今日はファイトを見せてくれた」《すみだvs北海道》

◆エスポラーダ北海道
▽小野寺隆彦監督
――試合を振り返って
「今日はすみだの最終戦ということでこれほどのお客さんが入った環境で試合ができて嬉しいです。北海道もお客さんが入ってくれますが、すみだの環境も素晴らしいなと感じました。また太見選手のセレモニーでもありましたが、その中でも勝ちたかったなという思いが強かったです」

「今シーズンは数多くの負けゲームを経験してきて、負けて納得いく試合はないですが、今日はファイトを見せてくれたと思っています。一失点目は不運というか、太見選手が持っているというか。2失点目も納得がいかないものでしたが、ゲーム展開は押し込んでいました。その中で、あと一歩が足りないという試合をやり続けてしまったなと思います」

「内容としてはすみだを困らせる展開を演じられたと思います。数本ポストに当たり、第2PKのチャンスなども、ものにできれば勝ち点を取れたゲームだったと思うので悔しいです」

「選手たちは最後の試合で、最後までやりきってくれました。今シーズン、Fリーグは終わりましたが選手権が残っています。まだ引退などは聞いていないですし、フットサル自体は続いていくスポーツです。選手たちには頑張ってもらいたいですし、僕自身も頑張らなければと思う試合でした。次の全日本に向けて頑張りたいと思います」

――今シーズンの総括
「今年のシーズンは、無駄な失点といえばGKが可哀想ですが止められるところで止めきれず、攻撃も決めるべきところで決めきれないことが多かったです。また、若い選手は経験不足の中でピッチに立つなどの不安定な要素が強かったです。今シーズンのくやしさをバネにすれば来季はもっと良い戦いができると思います」

――すみだが太見選手を長く使うことが予想できたと思うがそこへの対策は
「ピヴォに入れさせない、位置でどこを切るかという戦略を練っていましたが、きれいではない中で太見選手に当たって入りました。ピヴォに入ってからのターンは防げましたが、あの失点でリズム崩れたので悔しく思います。ただ、前回はボラ選手に振り向かれて決められましたが、今日はそこの部分はなかったです。成長しているかなと思います」

 

 


★須賀監督「太見の決断を尊重して」《すみだvs北海道

◆フウガドールすみだ
▽須賀雄大監督
――試合を振り返って
「リーグ最終節、ホームでの試合、これに負けると3位の目がなくなるということで、勝つことが義務つけられた試合でした。北海道のマンツーマンで献身的にくる守備に苦しみましたが、守りきって勝つことができたと思います」

「また今日は、ベンチなどの選手の雰囲気が後押しをしてくれたと思っています。目に見える選手以外の活躍が目立った試合でした。太見が引退で、まだまだ喜びを分かち合いたいと思っていますから最後と言うつもりはないです。ただ、改めて彼の素晴らしさが出た試合だったなと思います。これを継続してプレーオフを勝ち抜く姿が見えた試合でした」

――今シーズンの総括
「今季は昨年より勝ち点は多いですし、チームとしての停滞感はないです。継続することも進化しないとできないと思っています。悔しい結果ですが、全部だめだったわけではないなと。また、昨シーズンと違うのは、首位で中断期間を迎えました。首位に立つ経験はタフで、今後そこを狙うチームとしてこの経験は生きて行くと思います」

「そういう意味では昨シーズンよりも実りのあるシーズンでした。首位を守れなかった要因はこれから考えますし、今は次の一発勝負に向けて準備したいなと。プレーオフはリーグとは違う性質ですし、それが終わって首位を守り続けることを考えます」

――太見選手の決断を受けて
「今日をご覧になられてまだまだやれると思う方もいたでしょう。ただ、彼自身が様々な思いを持って決断したと思います。彼が18歳でFリーグに入っていればどうなったか。ナンセンスな話ですが、それを僕自身が一番見たかったです。それくらい人間離れしていた選手でした」

「なぜJリーグでプレーしていないんだろうというのが初めての感想です。なので、今の彼を見ればやめる必要はないとおもわれるでしょうが、彼の中でケガだったり、モチベーションとの戦いだったりがあったのだと思います」

「改めて彼の決断を尊重して、残りのシーズンを死に物狂いで戦いたいと思います。また、フットサルは、いろいろな定義をされていますが、彼はそれを覆すような選手でした。良し悪しはあると思いますが、常に概念を壊すプレーをしてきたと思います」

「自分はこれからも指導者を続けますが、彼の背中を見てきた下部組織の選手も出てきています。概念、定義の中だけでやるのではなく、飛び出すことで驚異的な、劇的なプレーを生みます。そこは彼が残したもので、忘れずに遺産としてやっていきたいです」


 

★太見「最後はうれし涙を流して終わりたい」《太見寿人引退セレモニー》

◆フウガドールすみだ
▽太見寿人選手
「こんばんは。いつにも増して今日はたくさんの8番への応援があったと思います。そのおかげで、気持ちが乗ってチームが勝てて、最高の雰囲気を作っていただき、本当にありがとうございます」

「フットサルを始めて17年目になりますが、全く後悔はありません。ただ1つあるとしたら、僕らはFリーグに参入して3年目になりますが、まだ1つもタイトルを取れていません。残すところ、プレーオフ、全日本選手権と2つ残っています」

「結果を残し、最後は悔し涙ではなく、嬉しい涙を流して終わりたいと思います。ありがとうございました」

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