★明日42歳の誕生日を迎える奥村監督に4-2のプレゼント! 湘南が府中との上位対決を制して3連勝 《府中vs湘南》

▽30日にDUARIG Fリーグ2017/2018第19節の府中アスレティックFCvs湘南ベルマーレが駒沢オリンピック公園総合運動場体育館で行われ、4-2で湘南が勝利した。

▽前節のバルドラール浦安戦を2-2で引き分けて6戦無敗中の府中と、前節のバサジィ大分戦を4-3で勝利して連勝を飾った湘南が激突した。試合は、立ち上がりから湘南の小門が立て続けにミドルシュートを放つなど、積極的な姿勢を見せる。対する府中は3分、皆本の最終ラインからのパスをゴール前右で受けた渡邉がシュートを放つが、ここはGKフィウーザに阻まれる。

▽序盤から激しい攻防を見せる両者。すると湘南が一瞬の隙を突いて先制に成功する。6分、浦上の右サイドからのキックインをボックス内で受けた植松がポストプレー。これをボックス手前の鍛代が押し込んだ。

▽このゴールで勢いに乗る湘南は7分、府中の左CKを奪ったロドリゴが自陣からボックス手前に持ち上がりシュート。しかし、これはゴール右へと外れる。

▽1点を追う府中は8分、皆本がハーフウェイライン付近でボールを受けると、ボックス手前右まで持ち込みシュート。さらにこぼれ球に柴田がプッシュするが、どちらもGKフィウーザに防がれてしまう。

▽するとこのピンチを凌いだ湘南が速攻から追加点。10分、相手のシュートをキャッチしたGKフィウーザがそのままボールを落として、敵陣へと攻め上がる。ボックス手前から右足を振り抜いてGKクロモトの手を弾いてゴールに押し込んだ。

▽リードを広げられた府中はその後、一気に攻勢を強める。しかし、GKフィウーザが立ちはだかり、なかなかゴールを奪うことができない。それでも15分、皆本のボックス手前からのシュートがボックス内へこぼれると、これに反応した柴田がパスを選択。ゴール前の渡邉が合わせ、GKフィウーザに触れられるも、ボールはそのままゴールラインを割った。

▽1点を返した府中はその後も攻勢を続ける。17分、細かなパスワークから右サイドでパスを受けたマルキーニョがカットインから左足。さらに、宮田の左CKからマルキーニョがボックス手前左からミドルシュートを放つが、どちらも決めきることができない。

▽2-1で迎えた後半、1点ビハインドの府中が攻勢を強める。21分、ハーフウェイライン付近左で完山がボールを奪い、そのままボックス左まで侵攻。シュートまで持ち込むも、GKフィウーザの好判断な飛び出しに防がれてしまう。

▽自らピンチを招いてしまった湘南だったが、23分にカウンターから貴重な追加点を挙げる。ロドリゴが自陣からドリブルでボックス手前まで持ち込み、左サイドにスルーパス。これに走り込んだ内村がループシュートでGKクロモトを欺いてゴールを奪った。

▽試合を3-1にした湘南は、一気に府中を畳み掛ける。24分、鍛代がボックス手前まで持ち上がり、左サイドにボックス左にパス。待ち構えていた浦上がシュートを放ち、刈込がプッシュするも、どちらも相手DFのブロックに阻まれてしまう。

▽その後、2点を追いかける府中は、ボールを保持して攻撃を仕掛けるものの、湘南の徹底したディフェンスを前にボックス付近に近づくことができない。

▽府中に自由を与えない湘南は31分、カウンターからボックス右でパスを受けた小門の落としをボックス手前に走り込んだ浦上がシュート。しかし、これはGKクロモトに対応される。

▽終盤に差し掛かると、府中が皆本と渡邉を中心に敵陣中央からシュートを放つが、湘南もシュートコースを消すディフェンスで耐え続ける。それでも府中は35分、宮田の左CKをボックス中央に走り込んだ上福元がボレーで合わせるもこれはゴール左へと逸れた。

▽思うようにチャンスを作れない府中は37分、GKの位置に皆本を入れてパワープレーを開始。すると直後、敵陣右サイド深い位置から完山が中央にパス。これを走り込んだ皆本がスルーし、ボックス手前でフリーになった柴田がシュートを放つも枠を捉えることができない。さらに40分、ボックス左手前でパスを受けた皆本がシュートフェイントから縦への突破を図るが、ここもGKフィウーザに対処されてしまい、1点が遠い状況が続く。

▽すると我慢し続けた湘南がトドメ。40分、自陣右サイドでボールを奪った内村がドリブルで最終ラインの皆本をかわして、無人のゴールへと押し込んだ。その後、府中は終了間際に渡邉のゴールで2点差に詰め寄ったが、反撃はここまで。4-2で勝利し、前回対戦のリベンジを果たした湘南が3連勝を飾った。

 

 

★奥村監督「思い出に残る勝利になった」《府中vs湘南》

◆湘南ベルマーレ
▽奥村敬人監督
――試合を振り返って
「僕明日誕生日なんです(笑) それで選手たちには明日が誕生日だからプレゼントは勝利でという話をしてました。選手たちがその通りに勝ってくれて、なおかつ42歳になるのに合わせて4-2という勝ってくれました。最後の1失点はいらなかったですけど、思い出に残る勝利になったと思います」

「府中にはこれまで相性が悪く、全然勝てていませんでした。選手やクラブにとっても苦手意識があったと思います。とにかく今年は今までと違う湘南を見せるということを常に意識して普段の練習から口に出したり、行動でも示そうという合言葉でやってきています。そういった部分で選手たちが階段をまた1個乗り越えてくれて、一つ上のステージに自分たちを上げてくれたのかなと思います。非常に感謝しています」

「今日は試合の中でもケガ人が出てしまい、かなり厳しい状況でしたけど、上村充哉や浦上浩生といった選手たちがチームのために体を投げ出してくれました。そういうところがウチに勝利が転がってきた理由だと思います。小門勇太も大分フットサルに慣れてきて、相手からとっても嫌な選手になってきているのかなと思います。チーム力としても上がってきているという感覚を得る試合になったと思います」

 

 

★鍛代「ひっくり返されるのではないかという不安は正直あった」《府中vs湘南》

◆湘南ベルマーレ
▽鍛代元気選手
――試合を振り返って
「この試合は順位的にもとても大事な試合だったので、勝てて良かったです」

――奥村敬人監督は「府中相手に苦手意識があったと思う」という話をしていたが
「やはりこれまで勝てていなかったので、今日もリードしている中でももしかしたらひっくり返されるのではないかという不安は正直ありました。苦手意識というよりは不安でしたね。それもあって0秒になるまでしっかりとやるという気持ちでやっていました」

――そういう相手に対して今日はどういうイメージを持って臨んだか
「府中はシュートが上手いチームですし、決めるべきところで決めてくる選手がいて非常に効いてきます。誰とは言えないですけど、相手のキーになる選手を絞ってしっかりと注意することを意識して試合に入りました。実際にディフェンスが効果的に効いて、この結果になったのかなと思います」

――試合の中ではご自身の先制点もありましたが
「あの位置にこぼれてくるような戦術を使っていました。実際にあの位置にこぼれてきて、シュート自体は強くなかったですけど、タイミングとGKクロモト選手のブラインドになって見えていなかったんじゃないかなと思います。時間帯的にも先制点を取れて、結果的に良いゴールになったと思います」

――これで3連勝になりましたが、チームとしての手応えは
「第2クールに入って勝てない時期が続いていた中で今の3連勝という状況になり、『やっぱりダメか』と思いそうなところで『いや俺らはできるという』自信を取り戻すことができるという意味でもこの3連勝はとても大きかったと思います」

――プレー面での変化はあったか
「あまりやっていることは変わっていないと思いますけどね。やはり気持ちだと思います」

――次節に向けて
「次節はシュライカー大阪戦で平塚開催です。Jリーグの試合が行われた後に開催されて、同じ敷地内にある体育館で試合をするので、いつもとは違う雰囲気になると思っています。おそらくいつも以上の方々が応援に来てくれると思うので、勝利を皆さんと分かち合えたらなと思います」

 

 

★谷本監督「今回の反省を受け入れることでレベルアップができる」《府中vs湘南》

◆府中アスレティックFC
▽谷本俊介監督
――試合を振り返って
「プレーオフ争いが非常に熾烈な中で、ライバルとの直接対決でしっかりと勝ちたかったです。結果についてはこのようになってしまって悔しい気持ちでいっぱいです。ただ、いつかは負けますし、ここ最近まで勝ち点は積むことができていました。その中で自分たちが圧倒的な試合をしてきたかと言えばそうではありません。常に危機感と謙虚さを持って戦っていました。こういうタイミングで負けが来たかということで、仕方がないかなと思います」

「湘南も素晴らしいプレーをしていましたし、逆にこちらは精彩さを欠いたのかなと。プラス湘南は数年ウチが勝ち続けていたことで想いを強く持ったり、反省を修正してきてそれが実ったというところで相手が素晴らしかったです」

「逆に自分たちは今回の反省を受け入れることでしっかりとレベルアップができると思うので、うまくいかなかったことを悲観するのではなくやっていきたいです。選手たちもすでにロッカールームで次の試合に向かおうという姿勢を見せていましたし、流れを切らさずにやっていくことが重要だと思うので、次節に向けてまたしっかりと良い準備ができればと思います」

 

 

★皆本「相手の思い通りの展開になってしまった」《府中vs湘南》

◆府中アスレティックFC
▽皆本晃選手
――試合を振り返って
「難しいな〜という感じでした。前半は内容自体は悪くなかったと思いますし、結構チャンスも作れて良い展開でしたけど、相手に警戒していた形で少ないチャンスをモノにされてリードを許す展開になってしまいました。ただ、チャンスを作れていたことで後半は、このまま続けていれば勝てると思っていました。その中で、後半はゲームリズムがかなり落ちてしまいました」

「湘南の得意な速い攻撃に前半はしっかりと対応していましたけど、後半はその対応によってこっちのエネルギーが奪われてしまいました。それが相手の狙いだと思いますけど、相手の思い通りの展開になってしまったのかなという印象です」

――後半にはミドルシュートの場面で湘南がしっかりとコースを消していた印象もあったが
「そうですね。湘南はすごく体を張っていましたし、自分たちも相手をズラしてシュートするというところまでできていませんでした。少しはズレていたかもしれないですけど、完全に崩してという状況まではいけなかったので、そこは体力や運動量が関係しているのかなと思います。湘南の思うツボという試合展開にしてしまいました」

――もっとこうしたかったという部分は
「相手は下位のチームではないですし、40分間自分たちが良いリズムでフットサルができるとは思っていないです。相手の良い時間と自分たちの良い時間が半分ずつくらいになるというイメージです。そういう意味で前半のリズムが良かった時間帯に得点が取りたかったです。逆に湘南にはリズムの良くない時間帯にゴールを決められてしまいましたし、後半の早い時間帯にもカウンター1本で内村俊太選手に決められてしまいました。前半は自分たちの方がチャンスは多かったと思っていますし、そこで決めることができないのであれば勝てないよなという感じです」

――上位対決での一敗をどのように捉えているか
「大きいですけどそう言っていても仕方ないですし、こういう試合をしてしまうとこういう結果になるというのは自分たちはわかっていました。そのため、こういう結果になったからと言ってダメだという気持ちにはならないですし、自分たちが優勝争いができるチームになっているとはまだ思っていません」

「ただ、プレーオフに進出することはできるチームだと思っています。そう考えればこういう試合があっても仕方がないのかなと認める訳ではないですけど、ある程度は受け入れなくてはいけないと思っています。大事なのは次の試合だと思います。前を向いていきたいです」

――次節に向けて
「プレーオフに進出するためには相手がどこであろうと連敗をしてしまうと、厳しい状況になってしまいます。それは経験上よくありました。例年自分たちが連敗して苦しくなって、最後の最後にギリギリでプレーオフに進出できたという年が多いので、そうならないように連敗は避けたいです。プレッシャーのかかるゲームにはなると思いますけど、しっかりと皆で乗り越えていきたいです」

 

 

引用元:Fリーグモバイル http://sp.f-lg.jp/news/list?page=0