★白熱の関西ダービーは大阪に軍配が上がる《大阪vs神戸》

▽16日にDUARIG Fリーグ2017/2018 第16節大阪vs神戸が岸和田市総合体育館で行われ、5-4で大阪が勝利した。

▽前節、北海道に勝利した大阪が、湘南に敗戦した神戸を迎えた一戦。試合は前半立ち上がり早々にスコアが動く。前半1分、自陣左サイドからのパスを中央で受けた相井がハーフウェイライン付近からシュートを放つと、ボールはゴール前でワンバウンドして神戸ゴールへ転がって大阪が先制に成功する。直後には、ペナルティーエリア付近でFKを獲得、これをアルトゥールが直接決め2-0とした。

▽追いかける展開となった神戸は、稲田、森脩を攻撃の中心に大阪ゴールへ迫る。7分、稲田が右サイドから仕掛けてシュートを打つが、これはポストを直撃。その後はボールを前線まで運ぶことができず、流れは再び大阪へ傾く。

▽大阪は前からプレッシャーをかけると、ピヴォを使った攻撃で何度もチャンスを作っていく。9分、中央の位置でFKを獲得するもヴィニシウスのシュートはGK小石峰が弾く。12分、CKからのボールを受けた田村がシュートを放つが、再びGK小石峰が阻止。直後には、自陣からチアゴ、田村とパスをつなぎ、最後は芝野がセグンドで合わせるも、シュートは打てず。

▽対する神戸は、大きくサイドチェンジすると宮田がフリーでシュートを打っていく。前半終了間際にカウンターのチャンスを迎えると、最後は川那部がゴール正面の位置からシュートを突き刺し、2-1で前半を折り返した。

▽大阪のリードで迎えた後半、大阪が先に主導権を握る。22分、CKでアルトゥールからボールを受けたチアゴがゴールマウス左隅へ決め、得点を重ねた。

▽一方の神戸は、直後にカウンターから最後は森脩がゴール前に飛び込み、3-2に。24分には、森洸のシュートがクロスバーに当たって決まり、神戸が同点に追いつく。

▽互いに譲らない展開となる中、26分に大阪がカウンターのチャンスを迎えると、小曽戸から斜めのパスを受けたヴィニシウスがシュート、これは惜しくもポストに嫌われる。28分には、ライン際からチアゴがシュートを放つが、これもポストを直撃。30分にはCKからのボールを受けたチアゴの強烈なシュートが神戸ゴールを脅かす。

▽大阪の攻撃に耐える神戸は30分、カウンターからGKと一対一になった稲田が、相手選手ともつれるようにして前に出るとトゥーキックで放ったシュートが決まり、神戸が逆転に成功する。

▽直後に大阪のチアゴがこの日2枚目のイエローカードで退場。神戸が数的有利な状況で試合を進めるが、追加点は生まれず。

▽34分、CKでアルトゥールからのボールを受けた佐藤のシュートが決まり、4-4に。一度は逆転された大阪が同点に追いつく。37分には、CKからのボールをヴィニシウスが突き刺し、大阪が再びリードを奪う。

▽1点ビハインドの神戸は、森兄弟、稲田を攻撃の中心にゴールを狙いにいく。後半残り時間1分、神戸が猛攻を仕掛けるもゴールを割ることはできず、このまま試合終了。白熱の関西ダービーは1点差で逃げ切った大阪に軍配が上がった。

 

 

★木暮監督「自分たちで苦しい展開にしてしまった」《大阪vs神戸》

◆シュライカー大阪
▽木暮賢一郎監督
――試合を振り返って
「ホームゲームで勝ち点3を取れたことは、うれしく思います。神戸以外との試合も続きますので非常にストレスは溜まりますが、それをチームのモチベーションに変えて次節に臨みたいと思います」

――セットプレーからの得点に関して
「リーグも中盤に差し掛かっていますので、セットプレーのオフェンス、ディフェンスともゴールに関わるところは、勝敗に影響する時期にきていると思います。映像の素材もありますし、1試合1点をセットプレーで取れるように意識しています。今週も多くの時間は割いていませんが、セットプレーに関してはビデオミーティングでも選手たちに説明をしました」

「ただ、今日は内容で圧倒をしているのにスコアでは苦しい状況に追い込まれていた、奇妙な展開でした。その中で奪った同点ゴールは、価値のあることだと思います」

――40分間の中で勝利を引き寄せたポイントは?
「2-0になってから3点目、4点目を取れるチャンスがある中、ゴールを奪えなかったことで自分たちで苦しい展開にしてしまいました。神戸に戦う勇気を与えてしまったと思います。10点くらい取れるようなビックチャンスもあり、ボールも支配していました。本来のベストパフォーマンスであれば、得点を重ねて自分たちで試合を終わらすことができる、それが本来あるべき姿です」

「追い込まれてから得点を取れるわけですが、いつもそう上手く行くわけではありません。ここ数試合、追いついてから逆転する展開が続いています。跳ね返したり、ゴールをこじ開けたりする力はあります。ただ、相手も警戒をしてゴール前の守備を強固にしてカウンターを狙う、そんな相手に対して2-0というイニシアティブを取りながらも、そのメリットを生かせず相手に勇気を与えてしまった。その点はしっかりと反省をしたいと思います」

「今日の試合だけでなく、このような展開が続いているので。そこには対戦相手以外の問題も流れとして含まれていますが、よりイニシアティブを取りながらゲームを進めることが、この先必要だと思います」

 

 

★佐藤「3点目を奪えていたらもっと違った試合になっていた」《大阪vs神戸》

◆シュライカー大阪
▽佐藤亮選手
――ゴールの場面を振り返って
「あの場面は決まったセットプレーというよりは、アルトゥールとのアイコンタクトをして生まれたプレーでした。アルトゥールが状況を見てボールを出してくれたと思いますし、上手くゴールを決められて良かった」

――前半は前にプレッシャーをかけたり、ピヴォにボールを入れて後ろの選手も絡んでいったり、そういったプレーが出ていたと思いますが、その点に関しては?
「こっちの狙い通りで、ある程度主導権を握った状態で試合を進められていたとは思いますが、その中で追加点を取れなかったことが問題です。試合展開を振り返れば、こちらがやろうとしていることは出せていた試合だと思います」

「今はピヴォ2枚が一緒に出ることが多いので、シンプルにピヴォへボールを入れておさめたところへ後ろの選手がコンパクトに絡んでいく。ボールを奪ったときも前からプレッシャーをかけていくなどの練習を行っています。そういった場面を作れましたが、最後の決定機で3点目を取れなかったことが、今日の試合を難しくしたと思います」

「今シーズンはそのような試合が続いています。昨シーズンは、相手が勢いに乗るまでに3点目、4点目を奪えていました。今日も先に3点目を奪えていたらもっと違った試合になっていました。何かを変えるというよりは、決定機で決めきることを突き詰めていくしかないと思っています。今日は特に前半残り30秒で失点してしまったことが、後半に入るためのチームのリズムを難しくしてしまいました。今後、相手のカウンターを受ける場面は増えてくと思うので守り方をチームとしてもう少しやらないといけないと思います」

――今のチームの雰囲気は?
「どのチームとの対戦でも“昨年の優勝チーム”ということで、モチベーションの高さを感じます。大阪には勝つ、という気持ちを感じながらプレーする中で上手くいかないことも多いです。ただ、それを乗り越えるのも自分たち。目の前の試合を一試合ずつ戦っていくしかないと思っています。こういう苦しさは優勝をしてみないと感じないこと。乗り越えた先には、所属している選手だけでなく、クラブがもうひとつ上のレベルに行けると思います」

 

 

★鈴村監督「今できる以上のことを選手たちが出してくれた」《大阪vs神戸》

◆デウソン神戸
▽鈴村拓也監督
――試合を振り返って
「負けてはしまいましたが、今できる以上のことを選手たちが出してくれました。その上で、勝利に導けなかったのは僕自身の問題でもあると思います」

「若手だけでなくベテラン選手も戦えるという意識をチーム内で徹底しています。対戦相手によっては、同じやり方でも経験が必要になることもありますので、そういった点でも今日はよくやってくれたと思います。立ち上がりと最後が苦しい内容でした。大阪の最後に得点を重ねる精度の高さや能力、これは分かっていても失点をしてしまう。自分たちもその領域に行くことが勝利につながると思います。勝ち点3を奪うまで、もう少しのところまで来ています。諦めずに勝利を目指していきたいと思います」

――前節の結果を踏まえて、何か修正したり変えたりしたことがあるのか?
「やってきていること、目指すことは基本的に同じですが、それができる日とできない日があるのが現状。どのような内容でも勝てることが上位のチームです。まずは、精神的な強さを持つことが勝利への道のり。これは選手だけでなく、僕自身やチーム全体に言えることです。その中で、いくつかのポイントを挙げてやりきることを目指しました。前半は良くないところも出ましたが、その後、修正できたのは、相手の攻撃に耐えれたことと前半に1点を返せたことだと思います。自分たちの特徴を出せたプレーは良かった」

「リードしているときもいくつかチャンスはあったので3-5にできれば違った、という話しが全体に伝わりやすくなったと思います。それが次へのステップ。今日は精神的なところですべきこと、目指すことを明確にしていこうという切り替えができていた。ただ、それだけでは勝てないので、もうひとつ上のレベルを目指していく必要があると思います」

――次節に向けて
「僕たちは最下位ですし、今日も負けてはしまいましたが、そんな中でも今日は良い試合でした。次につなげる、ここまでの経験を成長として結果として出していく作業になると思います」

「今日のプレーをベースにして続けていければ、良い戦いができるチームになっていくと思います。修正点は持ち帰って、次節に向けてしっかりと考えたい。また、次に大阪と対戦するときは、勝ち点3を取れるように準備をしたいと思います」

 

 

★稲田「若手の成長につながる試合だった」《大阪vs神戸》

◆デウソン神戸
▽稲田瑞穂選手
――試合を振り返って
「“勝ち”という結果は得られなかったですが、その中でも若手の成長につながる試合だったと思うし、悲観するような内容ではないと思います。ただ、最後に得点を決められるように、リードを守りれ切れるように頑張りたいと思います」

――同点になった展開から、残り5分間の戦い方について
「今日は残り5分の戦い方を知っている選手が洸(森)くらいしかいなかったので、しっかりしないと、という思いました。監督とも話して自分たちのタイミングよりも早くシュートを打っていこうという意識はありました」

――得点の場面を振り返って
「洸から裏に狙ったかたちでボールが出たので、あとはコントロールしてシュートに持っていければと思いました。久しぶりの8月上旬以来のゴールだったので、うれしかったです。逆転ゴールにもなりましたし、次節でもゴールを挙げたいと思います」

――次節に向けて
「町田、湘南、大阪と続いて、先週は内容が悪かったが、町田と今日は内容が悪くなかった。波があるのでベテランが若手を引っ張て行けるように頑張っていきたいと思います」

 


 

引用元:Fリーグモバイル http://sp.f-lg.jp/news/list