Ｊ３藤枝ＭＹＦＣの新外国人ＦＷチャン・ワタナカ（２３）が１４日、静岡・藤枝総合運動公園サッカー場で記者会見に臨み「アジアで１番レベルが高いＪリーグでいろんな選手に経験や技術を教えてもらいたい。一生懸命練習して勝利に貢献したい」と抱負を口にした。

　昨季、カンボジアリーグで得点王とＭＶＰに輝いた『カンボジアのメッシ』は会見前日の１３日に来日。カンボジア大使館を表敬訪問した後、Ｊリーグキックオフカンファレンスにも出席。そして藤枝に移動してこの日の会見に出席したが、「疲れはないです。日本は少し寒いね。日本での楽しみ？　サッカーです」と静かに話した。

　１５年のワールドカップアジア２次予選時に代表メンバーとして来日したが、けがのため出場はなかった。今回の移籍は「アジアに力強く戦略を打つ」という藤枝ＭＹＦＣの方針と、ワタナカ本人の「海外でプレーしたい」という意向が合致し、昨年１１月に藤枝の練習に参加。大石篤人監督（４０）も「ゴール前の才能がすばらしい」と評価し、１２月末までのレンタル移籍によるＪ参戦が決まった。

　今月上旬まで前所属のボンケット・アンコールで試合に出場していたため、体調面は問題なし。母国でオートバイやミネラルウォーター、シャンプー、インターネット回線など数多くのＣＭにも出演する人気者は、「ボールをキープすることと、ゴールを奪うことが長所だと思っている。ただ、自分には経験が足りない。監督やチームメートには足りないことを直接言ってきてほしい」と貪欲。同席した小山淳代表は「日本のサッカーに早く順応して、得点王を目指してほしい。カンボジアとホームタウンの架け橋になってくれれば」と期待を寄せた。１５日の練習から参加し、定位置確保への戦いが始まる。

　◆チャン・ワタナカ　１９９４年１月２３日、カンボジア生まれ。２３歳。ＦＷ、ＭＦ。カンボジアリーグのプレアカン・リーチ下部組織から１１年トップに昇格。１２年からボンケット・アンコールでプレー。Ｕ―１９、Ｕ―２３代表歴があり、１３年からカンボジア代表として２８試合出場１０得点。１７５センチ、６０キロ。

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