★ホーム最終戦で町田が大阪に逆転勝利! 今季限りでの引退を宣言した甲斐を白星で送り出す!!《町田vs大阪》



 ▽12日にSuperSports XEBIO Fリーグ2016/2017第32節の町田vs大阪が町田市立総合体育館で行われ、5-2で町田が勝利している。

▽町田・府中共同開催の第2試合は、すでにプレーオフ出場を決めている4位の町田(勝ち点59)と、リーグ戦1位を決めている大阪(勝ち点80)が激突した。大阪はこの試合でヴィニシウスやチアゴといった主力がベンチ外となっている。

▽試合は開始1分に森岡が個人技からシュートを放つなど町田が積極的な入りを見せる。一方の大阪は、やや重心の低い入りからブロックを敷いて町田の攻撃を受ける場面が目立った。

▽町田は2分に中井が倒されて得たFKで、今シーズン限りで引退を発表している甲斐がラストのホームゲームのピッチに立つ。会場からは声援が飛ぶ中、町田はこのチャンスを生かし切れず。その後も町田が優位に試合を進めるが、12分にキックインの流れで室田が田村をボックス内で倒してしまい、大阪にPKを与える。大阪はこのチャンスをアルトゥールがしっかりと決めきって先制した。

▽追いかける町田は16分、イゴールの縦パスを受けた中井がGKとの一対一の場面で右に流れながらも逆サイドネットにシュートを突き刺して同点とする。さらに前半終了間際には森岡、中井と繋いで中央を割った室田がGK冨金原の股を抜くシュートを流し込み勝ち越しに成功した。

▽しかし前半はこれだけで終わらず。直後には町田が6つ目のファウルを犯して大阪が第2PKを獲得。これをアルトゥールがきっちりと決めきって、2-2の同点で試合を折り返した。

▽後半も開始1分で森谷のお年から篠崎が狙うなど町田がファーストシュートを放つ。大阪も23分にキックインから田村が頭で合わせるなど両チームが勝ち越しを目指して攻め込む展開となる。すると28分、甲斐が入れたキックインから日根野谷がネットを揺らして町田が3点目を奪い切った。

▽町田はさらに34分、カウンターで金山が左サイドを持ち上がると、周りのカバーがない中でシュートを選択。これがディフレクトしてGK冨金原の脇を抜き、町田が4-2とリードを広げた。

▽大阪は失点直後から小曽戸をGKに置いたパワープレーを開始。しかし37分に森岡を置くだが倒す。これが大阪も6つ目のファウルで町田に第2PKが与えられるが、森岡のシュートはGK冨金原がブロックした。これで流れをつかみたい大阪だったが、試合終盤にはGKイゴールのスローから中井がヒールで流したボールを森岡が強烈に突き刺して勝負あり。町田がホーム最終戦となった大阪との一戦を逆転勝利で飾った。

 

★20年間のフットサル人生の感謝する甲斐「お世話になりました、ありがとうございました」《甲斐修侍引退会見》

◆ペスカドーラ町田
▽甲斐修侍選手
「本日はお忙しい中、町田の本年度のホーム最終試合、そして私の引退セレモニーにお越しいただきありがとうございます。選手としてやってきた20年は驚くほど一瞬で、大阪の監督である木暮選手とはまだフットサルが認知されていない時代から今日までやってきました」

「僕自身もサッカーをやっていましたが、フットサルに出会うことになり、当時は環境も整っておらず、魅力にとりつかれて仲間と一緒にフットサルを極める、盛り上げるということで、自分のチームだけでなく良いライバルたちとこの20年間、切磋琢磨できてここまで来られたと思います」

「ここに来られなかった昔一緒に戦ったメンバーも含めて、昔からフットサルを盛り上げようと頑張った人たちと過ごせたことが、ここに繋がったのかなとしみじみ思っています」

「引退の挨拶ということで何をお話ししようかと考えましたが、感謝の気持ち、感謝の言葉しか浮かびませんでした。まずはこの場を借りて、皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。カスカベーウという世に出ていなかった頃のチームから応援してくれて、今もなお、ペスカドーラになっても応援してくれたサポーターの皆さん、本当にありがとうございました」

「そしてこの町田でフットサルのホームタウンとして活動させていただくということで、2006年ごろからたくさんの方にご協力いただき、行政の方、地域の方などたくさんの方にご協力いただいたことで、このペスカドーラ町田というチームが現在も10年目を迎えることができました。本当に地域の皆さんもありがとうございました」

「それと、カスカベーウ、ペスカドーラの歴史を支えてくださいましたギャラリー2の黒川会長。会長に出会っていなければ、僕はフットサルをこれほど長く続けられなかったということをしみじみ感じています。町田に来てから、ゼルビアさんというサッカーの、子供達の夢であるチームに、僕らフットサルという別の競技ではありますが、イーグル建創さんをはじめ、町田を盛り上げるということでたくさんのご支援とご協力をいただきました。今ここにいる選手たちは、ペスカドーラ町田としてここまでやってこられています。本当にありがとうございました」

「最後に、自分のチームのことをこう言う場で言わせていただくのはどうかと思いますが、僕は仲間に恵まれて、そこにいるチームメート、選手たち、そしてスタッフのみんなが本当にかけがえのない存在という気持ちでいっぱいです」

「今日の試合も、大阪はみなさんがご存知のようにものすごく強いチームです。勝つのは難しい状況でしたが、今日、僕の引退ということで選手たちと岡ちゃんもいつも以上に闘志を前面に押し出して、勝利に結び付けてくれたということで、僕は最高の引退セレモニーを迎えることができました。この場を借りてお礼を言いたいと思います。本当にみんなありがとう」

「最後に、すみません長くなりまして。僕はこれから、フットサルをここまでやってきた以上、フットサルの魅力をいろいろな方面に伝え盛り上げられるように活動していきたいと思います。ペスカドーラ町田というチームが、5年10年と続いてくために、現場の方で育成にあたり、ここにいる素晴らしい選手たちが、5年経って、10年経って若い選手たちと入れ替わることになると思いますが、岡山監督をはじめうちの下部組織のスタッフの力、情熱を集結させて、僕も育成の方に全力で取り組みたいと思います」

「みなさんが5年後、10年後にこの会場に見に来て、町田のフットサルを見て、町田のフットサルは楽しい、応援したくなるチームだと思えるような選手たちを一人でも多く育てて、またこの会場に来る楽しみを提供したいと強く思っています。今後も、ぜひペスカドーラ町田をよろしくお願いします。僕の20年間、本当にお世話になりました。ありがとうございました」

 


★岡山監督「いろいろな思いがこみ上げてグッときた」《町田vs大阪》

◆ペスカドーラ町田
▽岡山孝介監督
――試合を振り返って
「ホーム最終戦で、何より甲斐さんの最後の試合で勝てて本当に嬉しく思っています。ただ、リーグは続くので、今日勝てたことをしっかりと糧にして、次節も勝てるように練習から頑張りたいと思います」

――大阪に今季初勝利できた手応えとチームの完成度は
「チアゴとヴィニシウスがいなかったので、そこの戦い方の違いはあると思います。それでも出場時間が短い選手、奥田や村上も力はある選手で今日もそれお感じました。大阪は外国人だけで勝っているチームではないので、そのチームに勝てたことは自信になります。終盤にきてチームは仕上がってきているなと。この勢い止めずにプレーオフまで突き進みたいです」

――甲斐さんのホーム最後の試合だったがどう捉えて試合に臨んだか
「ご存知の通り、オールスターにも選ばれるほどの人気があり、選手たちからの信頼もあり、カリスマ性もある。選手たちはなんとか勝って送り出したい気持ちが強かったです。それが良い雰囲気につながったと思います」

「試合の最中もあまり出場時間が長くない選手でも声を出して、勝つことに集中して一丸となって戦えました。それが現れていたなと。個人的には、そういう思いもありましたが、どの試合も最善尽くして勝ちに行くつもりで取組んでいます。やっている事はいつもと変わらなかったです。そういう気持ちの部分ではみんなと1つになって戦えたと思います」

――感極まった場面も見られたが
「僕と甲斐さんは良い関係を築けていると思っています。実際に僕が来てから出場時間も減ってしまいました。選手である以上は悔しさもあったでしょうし、それはなければいけないものです」

「その中でも最後まで不貞腐れたり、そういう素振りを見せたりせずにひたむきに練習から全力で取り組んでくれました。そういう姿勢には感謝したいです。あれだけ実績ある人が姿勢で見せてくれて、チームに与える影響は大きいと思いますし、すごく感謝しています」

「いろいろな思いがこみ上げてきて、そんな中、良い結果で終われたので少しグッときてしまいました」


 

★木暮監督「修さんにはお疲れ様と伝えたい」《町田vs大阪》

◆シュライカー大阪
▽木暮賢一郎監督
――試合を振り返って
「この場を通して伝えたいのは、甲斐選手にお疲れ様ということです。先ほどの引退セレモニーでもありましたが、僕は修さんがあのように言ってくれましたが、逆に僕は修さんと出会わなければフットサルを本格的に目指そうと思わなかったでしょう」

「一緒にオフィシャルでプレーするということはなかったです。選抜ではありましたが、一緒に長くプレーする機会はなかったです。ただ、修さんと出会った時にフットサルやってみろよと、きっかけを作ってくれました」

「僕の方が年下で先に引退しましたが、フットサル界全体としてもお疲れ様と言いたいですし、個人としてもお疲れさまと伝えたいです。また、こうして自分がフットサルに関われていることに感謝の気持ちを伝えたいなと思いました」

「ゲームに関しては、自分たちの進むべき、到達地点は明確に持っています。今日の結果というよりも、どういうふうに来るべき日に向けて最高の状態を作れるか。今日の試合で出た良いところも悪いところも含めて身になると思います。決勝に備えた1つのゲームが自分らの力になるようにトレーニングへと反映させていきたいと思っています」

――加藤選手がケガをしたことで、彼に変わる選手の可能性を探るとのことだったが
「プレーのキャラクターとして、彼と同じ役割をこなすのは大阪だけでなく今の日本人にはいないと思っています。今季はそれくらいのポテンシャルを見せていました。これは大阪だけの問題ではないというほど悲しいことです」

「ただ、そうは言っていられないですし、違う形での解決策、オプション、違う効果を出していく作業に関しては、今日がゴールではないです。今日のプレーやこれからのトレーニングが大事ですし、まずは対戦相手もわかりません。そういう意味で幾つかのオプションはあります」

「今日の試合で大事なのはプレー感、プレーオフに出場するチームを相手に、数名の選手を起用できたことが大きいです。エラーもありましたが、ポジティブなこともありました。スコアは2-5でしたが、戦略的な優位性を保った時間は長かったと思います。ちょっとした部分ですかが、向こうにスコアが動いたことが課題です。それでも今日の敗戦を悲観することはないですし、今日の課題はチーム、個人でクリアして、来るべき日に供えることが大事だと思います」


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